
ソニーが5月21日に行った経営方針説明会の中で、
次世代ゲーム機に関する情報の一部を明らかにしました。
ソニーはあくまで「次世代機」として開発中のゲーム機の名称などは明かしていないのですが、
あえてここは「PlayStation 5(PS5)」と呼ばせていただきましょう!
●PS5のパフォーマンス性能は?
「次世代機における革新」というスライドの中で、
ソニーはPS5がPS4Proよりも超高速のロードが可能になるとしています。

比較画像によると、PS4Proだとロードに8.1秒かかる場面をPS5は0.83秒で実行できるとのこと。
確かにPS4のゲームをプレイしているとロードがやたらと長いゲームが多々ありますよね。
頭の中にアレとかコレとかが浮かんでやっぱ辛えわとなった人、
そんなロード時間もPS5になれば一気に解消されるかも…?
実際にどれくらい速くなるのかは、映像でチェックできます。
なんだかかなり極端な例な気もしますが、ようはロード待ちのストレスがなくなるよ!と。
ちなみに例としてPS5とPS4ProでプレイされたのはPS4向けの「Marvel's Spider-Man」だそうです。
●PS5は下位互換性あり!少なくともPS4のゲームはプレイできる模様

- 世代革新が提供する価値 新技術を利用し、全く新しい、より没入感のあるゲーム体験を提供
- 下位互換性を活かし、かつてないほど迅速かつスムーズに、コミュニティを次世代へと移行
- 安定した制作環境をクリエイターに提供
真ん中の「下位互換性を活かし、かつてないほど迅速かつスムーズに、コミュニティを次世代へと移行」は、
前々から言われていた「下位互換性(後方互換性)」についての部分ですね!
ソニーが下位互換に関する特許を申請しているのが見つかり、
一気に「PS4やPS3のソフトもプレイできるようになるのでは?!」とウワサが広がりました。
これがガチのマジでPS5に搭載されるようです!
jp.ign.com
「つまりどういうこだってばよ?」という人のために説明すると、
下位互換性というのは「よりグレードの高い製品が、グレードが下の製品に対する互換性を持っていること」つまり…
PS5で過去のゲーム機(少なくともPS4は確定かと)のタイトルがプレイできるようになるということです!
いや~パッケージ版派や「積みゲーが…」という人には本当に朗報ですね。
PlayStationはPS/PS2/PS3/PS4と世代を重ねてきているわけですが、
PS5がどこまでの下位互換性を持つことになるのかは注目が集まりそうなところ。
ちなみにソニーは「『PS4』の重要な役割」というスライドで、
「PS4の役割を向こう3年間のエンゲージメントと収益の原動力」および、
「リリースを控える傑出したエクスクルーシブAAAゲーム群」としています。
事例としては「The Last of Us 2」「Death Stranding」「Ghost of Tsushima」の3つが挙げられていますね。

この「向こう3年」をユーザーをPS5へ完全に移行するまでにかかる期間と捉えるのか、
PS5リリースまでと捉えるのかでPS5の発売時期はかなり変化しそうなところ。
とりあえずAAA作品がPS4でプレイできることは明らかで、
PS5でPS4ゲームがプレイできることを考えると、
気になる作品について「でもPS5がそろそろ出そうだし…」とグジグジ悩む必要はまったくなさそう。
●その他PS5の詳細で明らかになっている部分
PS5について明らかになっているのは「CPU、GPU」「SSD」「下位互換性」「レイトレーシング」「8K」「ディスク対応」「3Dオーディオ」の7つ。
これについてはソニーが経営方針説明会の中で以下のように示しています。

CPU、GPU、SSD、レイトレーシング、8K対応などの詳細はいつでたのかというと、
WIREDの独占インタビューの中でPS4のリードアーキテクトである、
マーク・サーニーが明かしてます。
wired.jp
・CPU
AMD製の第3世代Ryzenがベース。7nmプロセスで製造された8コア「ZEN 2」マイクロアーキテクチャーに基づく。
AMD Naviのカスタム版。3D環境における複雑な光の相互作用を再現できるレイトレーシングに対応。
レイトレーシングについては以下のように説明されています。
わかりやすく言えばハリウッド映画級のハイエンドな光の処理!ハリウッド!!!
レイトレーシングはハリウッド映画で主流となっている視覚効果で、10,000ドル級のハイエンドなプロセッサーが対応し始めている。だが、これまでのゲーム機では対応できていない。
・3Dオーディオ
PS5が搭載するAMD製チップは立体音響のためのカスタムユニットを搭載しているとのことで、
これにより「ゲームの音を巡る部分が完全に変わる」とのこと。
3Dオーディオについてサーニーは以下のように語っています。
PS4が発売されたとき、音に関してはPS3から大きなアップデートはなく、これはゲーマーとしては個人的に残念だと感じていました。次世代機ではハードウェアのかなりの部分を音響に割り当てることで、サウンドがどれだけ劇的に変化することができるのかを証明したいと思っています
また、サーニーは立体音響の素晴しさは「ヘッドホンで体験してほしい」とのこと。
細かな詳細は不明なものの、3Dオーディオ部分にかなり注力しているであろうことはわかります。
映画館だとIMAXやドルビーアトモスなどの音響設備が徐々に浸透してきており、
これらの差で映画体験が大きく異なってくるケースがあります。
そういった劇的な変化を期待していいんでしょうかねぇ?!
これら以上に大きな変化となるのがHDDからSSDへの切り替えだそう。
SSDといえばHDDよりも断然高速なデータ転送が可能な半導体ドライブです。
簡単に言えばPCやゲーム機の主なデータを保存する役割を担うのがこのSSD。
「PS5のパフォーマンス性能は?」部分でも紹介したPS5とPS4Proのロード時間の短縮はこのSSD採用により実現する要素の1つだそう。
というわけでもう一度ドン!
SSDの恩恵は他にもあるそうで、WIREDの記事では以下のように記されている。
ウ~ム抽象的だけど、なんかめちゃくちゃ高速化するで!と自信満々であることは伝わってくる。
オリジナルのPS4では、カメラはスパイダーマンがクモの糸を放って飛び回るような速さで動いていった。「どれだけスパイダーマンのような力を手に入れたとしても、これより速く動くことなんてできないはずです」とサーニーは言う。「なぜなら、結局はHDDからどれだけ速くデータを読み出せるかに依存するからです」 同じ動きが次世代機では、まるで戦闘機にカメラが取り付けられたようになる。サーニーは定期的に画面を停止させて、ゲームの背景描写が完全にクリアであることを見せてくれた。
他にもこんな感じでSSDについては説明されており、
端的に言うとPS5ではHDDからSSDに切り替わることで読み込み速度が「19倍速くなる」とのこと。
ソニーは現時点ではSSDについて、どのメーカーの製品を採用するのか、新しいPCIe 4.0対応になるのかといった詳細については明かさない。しかしサーニーいわく、パソコン用のどんなSSDよりもRAWデータ帯域幅が広いのだという。 それだけではない。「未フォーマットの状態での読み込み速度が重要なのです」と、サーニーは言う。「さらに、その上位にあるデータの入出力メカニズムと、ソフトウェアスタックも大きな意味をもってきます。仮にPS4 Proに本体と同じくらいの値段がするSSDを入れたとしても、速度は3分の1になってしまいますから」 ファストトラベルのデモンストレーションから判断して、次世代機では19倍は速くなりそうであることを思えば、対照的と言える。
問題は明らかに価格。
SSDはHDDよりも高価であり、その中でも優れたものをPS5に搭載すると明言しているので、
PS5の本体価格はどうなってしまうのか…?!
・8K
PS5が8K対応になることについては記されているものの詳細は語られず。
というかそんなに語ることもないのか。
8Kは7680×4320ピクセルという解像度。
4Kが3840×2160、フルHD・2K(おそらくほとんどの家庭のTVがそう)が1920×1080ということで、2Kから比べると16倍も高解像度なのが8Kだ。
身近なものでいうとiPhone XSの解像度が2688×1242。
ただし、そもそも既存のTVやモニターではほとんど8K対応のものなんて出回っていない。
例えば価格.comの8K対応薄型テレビの製品一覧を見てもわずか5つしか並んでいない。
最安値が269500円。kakaku.com
で、モニターに関しては8K対応のものは1製品で、価格は517104円。
kakaku.com
こんなものとてもじゃないが若者には手の出せない代物だ。
●今後のゲームについて
自分たちが若い頃は「ゲームは若者がプレイするもの」という感覚があり、
いままでもそういう感覚を心のどこかに持っていた。
しかし、もはやゲームは子どもの手を離れて大人のものとなっているのかもしれない。
具体的な数字をつらつら並べられていまさらようやく気づかされた気分。
有料サービスのPS Plus加入前提のゲームが多くあることや、
8K対応やSSD搭載によりゲーム機本体の高騰やゲーム機以外にも多額の出費が見込まれるPS5。
それに対して3万円ジャストあれば買えるNintendo Switchや、
(おそらく)月額制で「毎月数千円でゲームし放題!」といった触れ込みで登場するであろうGoogleのStadiaなどのクラウドゲームサービスに対し、
PlayStationはどのように対抗するのだろう…?
ちなみにソニーはPS5の今後の展開として「ユーザーの選択肢を重視」として以下のスライドを挙げており、
ストリーミングサービスへの注力を明らかにしている。
まぁここはマイクロソフトとの提携からも明らか。

しかし、既存のPS4ですら最低でもこれくらいかかるところ…
本体価格(税抜29980円)+モニター+PS Plus(月額514円)+ゲーム
PS5ではこうなるということ…?
本体価格(未定、PS4の初期販売価格は税抜39980円)+モニター(8K対応が良)+PS Plus(月額514円)+ゲーム+クラウドゲームサービス料金(既存のクラウドゲームサービスであるPlayStation Nowと同じ料金のままの場合、月額税抜2315円)
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